《死を想う/I pray for death》

死を想う

死を恐れなくなったのは何時からだろう

母親に捨てられた時から?
愛を失った西麻布の夜から?
松濤の地下で人間の尊厳を捨てた時から?

いいえ

それは生まれ落ちたその瞬間から

あたしは死に向かって走っている
いつでも
その長い暗闇を迎え入れられる

全ては一瞬のまどろみ

あなたの微笑みも
あなたの口づけも
あなたの愛の言葉も

ふれあわせた魂

流す涙
愛していると...

あなたはいつも
固く冷たい楯で身を守る

生きていけると
そう思った瞬間に
全てはまた闇の中に

死を想う

幻を追いかけてはいけない
わかっていたことなのに

女に戻ってはいけない
人の心に戻ってはいけない
感情はあの時全て捨ててきたはずなのに

I am dying to see him.
I am sad.

わずかに残った心がつぶやく

I think that I am sad if I lent it.
Yes, I am very sad.

死を想う

長く緩やかな平安
そこには
悲しみも涙も存在しない

緩やかな闇よ

私を迎え入れて...